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GSuiteとは?
GSuiteとは、検索大手Googleが個人・企業向けに提供するクラウド型のグループウェアです。グループウェアは、チャットやメールのコミュニケーションツール、タスク・スケジュール管理、経費精算や企画書の電子決済を行うワークフローシステムなど、業務効率を向上させる機能が多数搭載されているツールです。
GSuiteは、主に個人が利用する無料ブランとビジネスシーンで活用する有償プランに分かれており、無料と有償では使用できる機能や容量などに関して違いがあります。GSuiteは、2020年10月にGoogle Workspaceに名称を変更しました。大きな変更点はビジネス向けのプランでの料金体系変更とオプションで料金非設定のプランが登場したことです。
機能面では、GSuiteに搭載されていたGmail、Meet、Chatなどの連携強化とGoogleドキュメントやスプレッドシートがタブを開かずに確認できます。現時点ででGoogle Workspaceの提供は既存のGSuiteユーザーへの提供に留まりますが、今後数か月以内に一般ユーザーへの提供も始めるとの情報が発表されています。
GSuiteの機能とは?
GSuiteの機能を紹介します。業務に必要な大部分の機能を搭載しているので、テレワークの導入を加速させます。
種類 | 機能&用途 | 特徴 |
Gmail |
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ドライブ |
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Google Meet |
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カレンダー |
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Google Chat |
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ドキュメント |
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スプレッドシート |
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スライド |
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Keep |
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サイト |
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フォーム |
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管理 |
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GSuiteの料金とは?
10月から提供がスタートしたGoogle Workspaceの料金表を紹介します。14日間の無料トライアル期間がありますので、自社に合うプランを選んで使い勝手を確認してから判断してください。
Business Starter | Business Standard | Business Plus | Enterprise | |
料金 | 1ユーザー680円/月 | 1ユーザー1,360円/月 | 1ユーザー2,040円/月 | 非公開 |
機能 |
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GSuite導入の4つのメリットとは?
効率的に低コストで運用が可能、多様な働き方の実現、セキュリティ性の確保といった声が挙がりました。
コストが安い
オンプレミス上でグループウェアを利用するよりも、クラウド上で利用するGSuiteの方が初期導入費やランニングコストが安く利用できます。ネットインフラを揃える必要は無く、使用料金を払えば利用できるからです。また、新たに導入する設備や特別な作業も必要ないため、短期間で稼働を始められます。
効率的な運用が可能
GoogleがGSuiteの運用・保守を行うため、システムダウンやアクシデントが起きても自社で対応する必要はありません。更新作業や個々の管理を行う必要が無いため、管理者の業務負担を大幅に軽減できます。
場所を問わない働き方の実現可能
クラウド上で利用するGSuiteはインターネットの接続環境さえ整っていれば、ユーザーのアクセス地点は関係ありません。自宅やカフェ、サテライトオフィスなど至る所で業務を行えるため、現在導入が進められているテレワークの導入につながります。
場所を問わない働き方は企業と社員の双方にとって多くのメリットがあります。また、取引先と共同で企画や業務を進めていく場合は、相手がクラウド上でツールを揃えればチャットやビデオ会議の利用で、場所を移動しなくてもスピーディーにコミュニケーションを取ることが可能です。
社員 | 企業 | |
内容 |
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セキュリティ性の向上
ユーザー認証やID管理を行うIDaaS(Identity as a Service)の一つであるCloud Identityの活用で、業務で利用するアプリやクラウドサービスにアクセス可能なユーザーを制限できます。生体認証やワンタイムパスワードを活用した多要素認証、ユーザーやグループ単位で設定可能なアクセス制御を行うことで、犯罪者の不正アクセスのリスクを軽減可能です。また、スマートフォンやノートPCをエンドポイントと位置づけて端末内のセキュリティ監視を行うエンドポイント管理も搭載されているため、ユーザー行動の可視化も実現できます。
外部からのみならず、内部犯行・内部不正を防ぐための機能が搭載されているため、自社で管理するよりも高いレベルでのセキュリティ対策を実行できます。
GSuiteが持つ他のサービスとの違いは?
一つの機能としての能力を追求するのではなく、他機能との連携を強化することで相手とのコミュニケーションや必要な作業が行いやすくなります。場所やデバイス機器に幅広く対応する部分や安全性の高さも光る部分です。
強力な連携
単一の機能として完結するのではなく、他の機能と連動して利便性を高める点が優れています。そのため、ユーザーにとっては使い勝手が非常に良く、業務効率性も向上します。例えば、Google Meetで取引先と打ち合わせや商談をしていた場合、調査して欲しい事柄や提出物を要求するケースが出てきたとしましょう。カレンダー機能を活用すれば互いに期日を共有できるだけでなく、次回の打ち合わせの期日もスピーディーに確定できます。
また、自身の提案が該当部署の方には刺さらなかったとしても他の部門で活用できると相手が判断した場合、すぐに担当者を商談に参加させることが可能です。場所が離れていても打ち合わせへの参加や資料の閲覧が可能なので、スムーズなやりとりが実現します。
場所やデバイス機器を問わずに業務が進められる
インターネットに接続できる環境が整っていれば、ドキュメントやスプレッドシート、スライドなどがいつでも活用できるので、場所や時間を問わずに自分のペースで働くことが可能です。資料作成に必要なデータやツールは全てクラウド上に揃っており、質問や確認事項はメールやチャットを活用すれば解決できるからです。もし、打ち合わせが必要な場合はGoogle Meetを活用すれば、すぐに打ち合わせを始められます。
また、スマートフォンやタブレット端末でもドキュメントやスプレッドシートの編集や閲覧が可能なので、社内や取引先で在宅勤務やリモートワークで働く人が増加したとしても、オフィス内と同様の環境で業務を進められます。
セキュリティレベルも高い
Googleはセキュリティに関する様々規格を取得しています。情報資産のマネジメントに関する国際規格であるISO/IEC 27001、クラウドサービスの情報セキュリティに関する国際規格であるISO/IEC 27017、不特定多数のユーザーが利用するパブリッククラウドでの情報資産を扱う国際規格であるISO/IEC 27018を取得しています。
かつてはクラウドサービスの懸念点であったセキュリティ面も、ベンダー側の努力によって現在では「オンプレミスよりもクラウドサービスを提供するベンダーに預けた方が確実」との、見方に変わってきています。上記のような国際規格を取得している実績を見るとユーザーとしては、安心感を覚えます。
また、GSuiteではユーザーが情報資産を守る仕組みを強化したい場合の機能も搭載しています。社員のアプリやクラウドサービスへの利用を制限するアクセス制限、生体認証やワンタイムパスワードを活用した二段階認証を活用して、不正アクセスのリスクを軽減できます。さらに、外出先で紛失や盗難にあった場合でも特定の端末内に保存された機密データを消去することも可能なので、被害を最小限に抑えることが可能です。
セキュリティ性と利便性を兼ね備えた機能が搭載されているため、ANAやアシックス、富士フィルムなど日本を代表する企業が導入をしています。
まとめ
GSuiteはコミュニケーションツール、文書管理、表計算やプレゼンテーションツールなど、業務に必要なツールが集約されています。機能間の連携も優れていますので、業務効率性の向上や多様な働き方の導入加速に貢献することは間違いないでしょう。現在、クラウドサービスへの移行を検討している企業は2週間の無料トライアルを活用して、機能の使い勝手やコストパフォーマンスを判断するのに試すのも1つの選択肢です。
今後、オフィス以外の場所でも問題なく業務が進められることがわかった企業は、在宅勤務やリモートワークがさらに定着します。価値観の多様化や働き方改革の影響もあり、企業も変化を求められています。GSuiteの導入は多様化する働き方へ対応するための有効なツールとなるだけでなく、取引先や社内業務のスムーズなやりとりを実現するためのグループウエアツールです。