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Salesforceとは?
セールス・ドットコム社がクラウド上で提供するCRM(Customer Relationship Management:顧客管理システム)のことです。パナソニック・三菱UFJ銀行・ビズリーチなど、日本を含めて全世界15万社が導入をしています。Salesforceの特徴は組織内での顧客情報の共有・管理や事務作業の自動化など、顧客満足度向上に直結する営業プロセスの業務改善が図れることです。
商談の進捗状況可視化・担当者とのやりとり・担当者の連絡先など、顧客ごとに情報を一元化し組織内でのスムーズな共有を実現します。
また、データ分析や情報の視覚化は搭載されているAIが自動で行ってくれるため、ユーザーの業務負担を大幅に軽減します。
現在、企業から様々なサービスや製品が開発されてあらゆる分野でモノが溢れており、製品やサービスの質を向上させるだけでは売上を持続的に伸ばすことが難しくなりました。
製品の特徴を発信することはもちろんのこと、多様化するニーズへの対応や顧客一人ひとりの満足感を高めることが求められています。
そのためには顧客の好みやニーズを知り、一人ひとりに合わせた提案・対応が必要です。
一人でも多くの顧客や契約を獲得するためにも、情報管理・営業支援・マーケティングなど、多彩な機能を一つのシステムに搭載したSalesforceの重要性が高まっています。
Salesforceのラインナップを紹介
CRM市場で世界シェアナンバー1を誇るSalesforceのラインナップの一部を紹介します。
売上支援だけではなく、マーケティングやオンラインショップに特化したツールも用意されています。
目的や用途に応じたサービスを選び、収益増大や顧客獲得に導いてください。
機能 | 期待される効果 | |
中小企業向けソリューション |
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カスタマーサービス |
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マーケティング |
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Eコマース(オンラインショップ立ち上げ) |
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Sales Cloudの機能とは?
営業支援の機能を搭載したSales Cloudについてまとめました。
Sales Cloudの特徴は自動化と可視化です。
前者は時間が掛かる資料作成・売上管理・承認業務など、様々な作業のプロセスを自動で行いユーザーの作業負担を軽減します。
一方、後者は顧客ごとの商談状況を一元化することで注力すべき案件と顧客の優先順位付けを行い、営業プロセスを明確化します。
競合他社の状況や案件のハードルが一目でわかるだけでなく、リアルタイムの情報を踏まえて上司や同僚の協力を仰げる体制が整っており、契約締結や顧客獲得向上へ導きます。
Sales Cloudの機能
機能 | 期待される効果 | |
顧客管理 |
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案件管理 |
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レポート・ダッシュボード |
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モバイルアプリ |
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売上予測 |
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ワークフロー |
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Salesforce導入の5つのメリットとは?
効率的な営業活動を実現できる点や組織での情報共有をスムーズにできる点が大きな特徴です。
顧客からの依頼にスピーディーな対応を実現し、顧客満足度向上につなげます。
効率的な営業活動を実現
資料作成・見積提出・売上管理など、多岐に渡る事務作業の自動化や簡略化できる機能を搭載しているため、残業時間の削減と顧客との商談に集中できる環境を整備します。
また、ワークフローの活用で効率的なルーティンワークや客先への迅速な価格提示を実現し、作業負担軽減や顧客満足度向上へ導きます。
顧客からの要望や課題にレスポンス良く回答を続けることで担当者と信頼関係を築き、取引量の増大や契約締結への確度を向上させることが目的です。
そして、転勤や部署移動で新たな顧客を持つことになったとしても過去のやりとりや商談状況を確認することで、スピーディーな引継ぎと業務の停滞を最小限に抑えることが可能です。
商談状況を部署内や上司とスムーズに共有可能
今注力すべき案件やアプローチを掛けていくべき顧客をスムーズに部署内のメンバーと共有できます。
顧客別に商談状況が可視化されており、担当者とのこれまでのやり取りも確認できるからです。
部署間で普段から密接にコミュニケーションを取れる環境を整備し、ミーティングでの報告業務を簡潔化します。
さらに、契約締結に向けてクリアしなければならない課題が生まれた場合に、上司や先輩から適切なアドバイスをすぐに受けることが可能です。
そして、営業戦略の見直しや顧客へのプレゼン方法を考える際にも、同じ組織内で優れた成績を残している社員の商談の進め方・提案のポイント・ニーズの引き出し方などをSalesforceですぐに確認できるため、商談の参考材料をスムーズに獲得できます。
同僚や上司に営業同行を依頼する場合でもすぐにスケジュールの確認や商談状況の共有ができるため、営業プロセスにおいて行動の迷いが生まれません。
無駄な時間の発生やスケジュール調整の手間を省きます。
そして、ワークフローで今後継続的なビジネスができそうな見込み客の見極めをパートナー企業に指示することで、売上拡大につながる顧客を効率良く獲得できます。
顧客との信頼関係強化
製品やサービスが優れているだけでは顧客満足度は上がりません。
私達は製品やサービスを購入する場合、機能的価値だけで判断しているわけではないからです。
販売メーカーのブランド力・イメージ・世界観などの感情的価値やサポート体制も考慮して、購入を決断しています。
ビジネスの場においても感情的価値は重視され、製品スペックやサービス内容が多少劣っていたとしても担当者の対応が良い企業に仕事を優先して回します。
長期的な視点で見た場合、仕事を振る側にとって多くのメリットが期待できるからです。
トラブルを回避してスムーズに仕事を進められる他、困った場合でも丁寧なサポートを望めるため業務への停滞を最小限に抑えられます。
そのため、丁寧なサポート・スピーディーなメール対応・ニーズに合致した商品提案などを継続し、顧客と信頼関係を築く必要があります。
Salesforceを導入することでルーティンワークを素早く完結できる他、顧客のニーズに合致した提案ができるため受注確度を高めることが可能です。
部署間の連携を強化
顧客情報の一元管理・スムーズな情報共有ができるため、マーケティング部と連携したプレゼンが可能です。
幅広い視点から意見を集められることで、顧客が求めるニーズに合った精度の高い提案を実現するだけでなく、現在はまだ取引が本格化していない見込み客に対して、将来を見据えた提案やマーケティング戦略を立てることができます。
低コストで効率的な運用が可能
オンプレミスでCRMを利用してい場合よりも、コストや運用の面で様々なメリットがあります。
クラウド型でのメリットをまとめました。
オンプレミスと比較したクラウド型CRMのメリット
メリット | 導入効果 | |
内容 |
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Salesforceでの設定ミスによる情報漏洩が多発
2020年からSalesforceを利用している企業で、クラウドの設定ミスによる情報漏洩が多発しています。
いずれもSalesforceの脆弱性によるものでは無く、アクセス権限の設定ミスが原因で情報漏洩につながりました。
Salesforceに限らず、クラウドサービスを利用する場合は情報資産を守る仕組みを強化する責任がユーザーにはあります。よって、各企業は利用するにあたり、SaaSのセキュリティ対策を自社で行う必要があります。
クラウドサービスを提供するベンダーはシステムを安定的に稼働することが仕事であり、不正アクセスを防ぐ運用体制を構築するのはユーザーの責任だからです。
情報漏洩に合った企業の一部を紹介しておきます。
Salesforceから情報漏洩が起きた企業
- 楽天
- PayPay
- イオン銀行
- SMBC信託銀行
- SMBC日興証券
Salesforceと併用すべきツールとは?
IDaaS(Identity as a Service)を導入することで、クラウドサービスを利用する際の利便性とセキュリティ面を強化します。
IDaaS
IDaaSはクラウド上のAD(ActiveDirectory)とも呼ばれますが、オンプレミスADよりも幅広い役割を担います。
クラウドサービスやアプリケーションのアカウント情報を一元管理するだけでなく、多要素認証やアクセス権の設定機能を搭載し、安全性を向上させます。
また、AzureAD(アジュールエーディー)やHennge(へんげ)など、Salesforceをシングルサインオンで利用できるサービスは多く、利便性を損なわずに作業を進めることが可能です。特にSalesforceはIDaaSに柔軟に対応できるよう、SAMLによるAPI連携の機能を提供しており、IDPとして動作する事が出来ます。
提供するベンダーによって特徴は異なりますが、近年はFIDO U2F認証やパスワードレス認証など専用トークンやデバイスを使っての認証を行い、パスワードリスト型攻撃への対策を強化しているサービスが増加しています。
また、IDaaSを採用することで企業はゼロトラストという考え方に沿ったセキュリティモデルを実現する事が出来ます。
IDaaSの機能
機能・特長 | 効果 | |
シングルサインオン |
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多要素認証 |
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パスワードレス認証 |
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アクセス制限 |
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ID管理 |
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ログ・レポート |
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