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ペーパーレスとは?メリットからデメリット、オススメのツールも紹介

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「ペーパーレス」とは、その名前からもすぐにイメージできるように、書類をはじめとした紙文書の利用を極力まで減らし、電子ファイル化することでパソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末による書類の管理、閲覧がおこなえるようになることを意味しています。

ペーパーレスとは

ペーパーレスはなぜ必要なのか

業務に必要な紙を減らすことによって、コピーする際にかかる人の手間を始め、用紙や電気代といった印刷コスト、書類の郵送費用などを減らすことができるほか、書類を電子ファイルで統一することで情報が管理しやすくなり、書類の紛失や情報漏洩の危険性も減らすことができ、さらには書類の保管スペースが必要無くなるなどの効果が期待できます。

また身近なところではレジ袋が有料になったり、プラスチックのストローを廃止するお店が増えたりなど、環境問題に配慮した変化が日々増加していますが、業務のペーパーレス化も森林伐採の増加を防ぐことになり、地球温暖化への対策となるほか、ひいては企業にとってイメージの向上にも繋がることにもなるので、大企業ほど真っ先に取り組む必要のある課題であるとも言えます。

2020年現在より以前から日本でも「業務のペーパーレス化」は注目されていましたが、コロナウィルスに伴う働き方改革として業務のテレワーク化が推進されたことにより、パソコンやタブレット、スマートフォンでのやりとりが増加し、従来よりもはるかに大きい規模でのペーパーレス化が日本において取り組まれるようになってきています。

ペーパーレスを導入する

ペーパーレスの課題

以前から業務のペーパーレス化は幾度となく試みられてきたわけですが、他国に比べてなかなか思うように普及していないのが現状であり、「日本はペーパーレス後進国だ」とたびたび他国から揶揄されているのが現状です。

それではなぜ海外ではペーパーレスの文化が当たり前のように普及しているのに、日本においては普及スピードが遅く普及しないのか、その理由はいくつか挙げることが可能です。

まずはじめに、日本は高齢化社会であり、IT機器に苦手意識が強く、古くからの紙文化を重んじる傾向にある人がまだまだ多いということが挙げられます。会社のさまざまな決定権を持つ上の世代が、「書類を無くすなんてとんでもない」と思っている以上、企業全体のペーパーレス化はなかなか普及していきません。

次に、多くの企業がまだまだ紙媒体を使ってやり取りをおこなっているので、自社だけがペーパーレス化を押し進めても、交渉の際には結局紙を使う必要があるということがあります。

そして役所や銀行に提出する各書類や、お店で買い物した際にもらう領収書に関してはそのほとんどが以前紙のままであり、企業が保存している書類に関しても、一部のものは法律や条例で紙での保存が決められているものがあり、国が率先してペーパーレス化してくれないことには、企業のペーパーレス化を押し進めることは難しいのが現状です。

ペーパーレス化のメリット

ペーパーレス化することで得られるもっとも大きなメリットは、電子ファイルでの管理によって必要な書類を検索してすぐに見つけることができるようになり、大幅に手間と時間の短縮ができるようになることだと言えるでしょう。

従来のようにたくさんのキャビネットの中からだったり、段ボールの山の中に埋もれている中からなんとか書類を探し出して…なんていう、考えただけでもうんざりするような余計な手間から解放され、業務効率化の手助けとなることでしょう。

書類を人に渡す際も、コピーしてから必要な人に手渡したりせずとも、メールに添付して送信してしまえばそれで終了と大きく手間を省くことができます。

業務効率だけではなく、書類の保存の面においても電子ファイル化することによる恩恵は大きく、書類の管理をしていた人がすでに会社を辞めていて、社内の誰もその書類の場所がわからない…なんていう事態は起きません。

さらにはクラウドストレージに保存しておけば自宅のパソコンやスマートフォンから必要な書類を閲覧、印刷することが可能、出先の喫茶店や移動中の新幹線、自宅で明日の会議に必要な書類のチェックをおこなえるなど、場所を選ばずに仕事することが可能となります。

そして電子ファイルにしてしまえば、書類が古びて汚れてしまったり、印刷がかすれて読みにくくなってしまうといった事態が防げるほか、火災や盗難などが原因で書類が無くなってしまう、なんていう最悪の事態をまぬがれることができます。

たとえ会社丸ごと火災の被害に遭いサーバーすべてが全焼してしまったとしても、クラウドサーバー上にバックアップさえとっておけば、即時にデータをまるごと復元することが可能となります。

他に紙の書類を置くスペースの確保をする必要がなくなり、そのスペースを別の目的のために有効活用ができるようになりますし、コピー用紙代と印刷代、電気代にコピーのメンテナンスコストの削減がおこなえるなど、大幅なコストカットが可能となることも大きいでしょう。

コピー用紙と印刷の際のインク代だけでも年間数百万円かかっている会社は多いので、それがまるまるコストカットできるのはとても魅力的と言えます。

最後にペーパーレスによって無駄な森林伐採が減少し、環境問題に取り組む一員となることもでき、企業価値の向上が見込めます。

ペーパーレスのデメリット

ペーパーレス化する上で最大のデメリット、それはやはり従来から仕事の仕方が大幅に変わることではないでしょうか。

不慣れなためミスが起きてしまうことも多々ありますし、長年紙の資料になれていたベテラン社員ほど、「今まで通りで十分仕事をうまくこなせていたのに、なぜわざわざやり方を変えなければいけないのか」という変化に対する心理的抵抗がありますし、そもそもパソコンやタブレットをほとんど使ってこなかった人も多いので、使いこなすまでに相当の時間がかかってしまうことにもなり得ます。

また導入するにあたり、パソコンやタブレットをもっていない社員全員に支給したり、ネットワーク回線の見直しや新たなセキュリティ対策をおこない、研修もおこなわなければならないなど、結構なコストがかかってしまいます。

ただでさえ従来の仕事のやり方を大幅に変更して、それに対応しなければいけないという面倒な事に加え、多額の費用までかかってしまうとなると、「本当に、わざわざペーパーレス化する必要があるのか?」といぶかしげに考えてしまう経営陣がいたとしても不思議ではありません。

また、電子ファイル化することで、紙の書類に比べて資料が読みにくい、書類にアイデアや疑問点などをメモとして書き足したいとしても、ペンで書くことに比べ手間がかかってしまう、大停電なシステム障害が起きたときにファイルにアクセスできなくなってしまう、などの問題点も挙げられます。

そして賃貸契約書など、法律上書面で残しておかねばならない書類などがあるため、完全なペーパーレス化をおこなうことが現実上難しいほか、ペーパーレスに関する専門家が日本においては決定的に不足していて、具体的な業務改善の姿が見えにくいといった問題点もあります。

ペーパーレスの実現例

Faxをペーパーレスに

現在では、ペーパーレスFaxというFax受信した文章を印刷することなく、そのままデータ化することができるものも登場しています。チラシなど業務とは関係のないものを印刷するコストを削減することができ、書類をファイリングする手間をかけずにデータを直接パソコンに保存することができるので、業務効率化に大いに役立つと言えるでしょう。

会議をペーパーレスに

ペーパーレス化によって、参加者は手持ちのタブレットにすべての資料が用意された状態で会議をおこなうことが可能となります。このことによって資料の印刷、ホッチキスを使っての製本作業や印刷ミスの確認、出来上がった資料をひとりひとりの席に配布する、という手間とコストを削減することができ、印刷した後に資料データにミスがあることが発覚し、修正した後の資料を再度印刷し直す…なんていう事態もなくなり、即座に修正、資料に反映することができます。

そして会議前に資料をアップロードしておけば、参加者が事前に資料を読み込んでから会議に臨むことが可能であり、長時間になりがちな会議の時間短縮が期待できます。

また会議中に資料に書込み、その書き込みを参加者全員で即時共有することも可能です。会議での話し合いの中で以前の資料を見直す必要が出てきたときなどでも、タブレット内に過去の資料をファイルとして残しておけば参照可能であり、会議中遠方にいて直接会議に参加できないという人も、タブレットによって情報共有をおこなうことが可能です。

セキュリティ方面においても、紙に印刷された資料は誰かが持ち帰ったとしてもそれに気付くことが少なく、誰が持ち去ったのかを特定することが非常に困難ですが、電子化していればファイルに閲覧制限をかけ、ログ管理で誰が閲覧したかを確認できるようにすることで、情報漏洩のリスクを軽減することが可能です。

Faxと会議、両者において言えるのは、ただ「ペーパーレスにすればいい」というわけではなく、事前にタブレットの使用方法を教えたり、成功しているペーパーレス会議の様子を動画で見せるなどの研修をあらかじめおこない、企業全体にペーパーレス化することの必要性を学んでもらうことこそが、ペーパーレス化成功の鍵であると言えるでしょう。

ペーパーレス会議を実際に試してみたものの、紙のようにすらすらとメモを書くことができなかったり、ふたつの資料を突き合わせて見比べたりすることが難しかったりといった、手慣れていないために起きる失敗が多く見聞きされるので、ペーパレス化をおこなうにあたっては短期間での効率改善を望むのではなく、長い期間にわたってじっくりと取り組んでいく必要があると言えるでしょう。

ペーパーレスに使われるツールって?

クラウドサービスの採用

クラウドサービスの利用によって、作成したすべての電子ファイルがクラウドサーバーに自動でアップロードされ、常に最新の書類を閲覧できるほか、パソコン内からデータが失われてしまっても、クラウド上のバックアップから即座に復元することなどが可能です。

またペーパーレス会議システム、文書管理システム、会計管理システムなどを用意してくれるサービス元もあるので、一から自前で管理システムを構築することなく、すぐにクラウドサービスのすべてを利用することが可能です。

タブレットでペーパーレス

ペーパーレス化をおこなう上で、タブレットは必須アイテムだと言えるでしょう。ノートパソコンほど持ち歩く際にかさばることが無く、スマートフォンのように小さすぎて文字が読みにくいということも無く持ち歩きに適していて閲覧する上でも可読性が高い、まさにペーパーレス化にうってつけの端末であると言えます。

テレワーク化によってどこでも仕事ができるようになった現状、ますますタブレットを使っての新しい仕事スタイルは普及していくことでしょう。

ペーパーレスにオススメの会議システム

人が密閉空間で密集、密接するいわゆる「三密」を避けるために、多くの企業がテレワークでの作業を始めるようになりましたが、その中でも「会議」は特に三密を呼び込みやすい状況であり、会議のテレワーク化に伴いペーパーレスの必要性が多くの企業に一気に広がってきました。

そんな今をときめく「ペーパーレス会議」ですが、その必要性と比例するように実に数多くの企業が現在サービス提供をおこなっています。ここでは主だったそれぞれのサービスの価格と特徴を紹介しますので、ご参考にしていただきたいと思います。

価格 特徴
スマートセッション 30,000円〜
  • シンプルモードを搭載、導入に敷居が低いのが特徴
  • 個人別メモ、共有メモを使い分けることが可能
  • 段階別のセキュリティによって、端末にデータを残さないことも可能
moreNOTE 13,200円〜
  • 市場シェア首位
  • 直感的に二画面表示、画面同期にカレンダー機能といった痒い所に手が届く機能を使うことができる
  • 利用した資料のページ数を換算、削減できた紙の枚数、印刷コストと時間、木の本数を視覚的に見ることが可能

 

Garoon 要問い合わせ
  • スケジュール機能によって予定の調整、当日の連絡、出欠席者の確認、コメント、ファイル添付、資料や議事録の共有が可能
  • テレビ会議システム「V-CUBEミーティング」と連携可能
MetaMoji Share for Business 要問い合わせ
  • 発表者の操作が、参加者全員の端末と同期される
  • 複数の人間が同時に編集可能
  • 録音、付箋機能搭載
SmartDiscussion 35,000円〜
  • 発表者の操作が、参加者全員の端末と同期される
  • ドラッグ&ドロップの簡単操作で会議の準備が可能
  • 会議の重要度に応じたセキュリティ管理が可能
ClickShare 要問い合わせ
  • ボタン一つで画面共有、会議参加が可能
  • USBを指すだけでインストール不要
  • 最大八画面まで同時表示が可能